
およそ読書感想文等は苦手な私だが、とてもいい映画だったので、興奮冷めやらぬ今のうちにその感想について書き留めておこう思う。いつもと口調が違うのは、ご容赦願いたい。
スタジオジブリの宮崎駿監督作品風立ちぬ。その前評判は、女子どもが観るもんじゃない、とか、どこだかの団体がタバコの描写にけちつけたりと、色々聞き及んではいたのだけれど、個人的にはとても胸を撃たれる内容で、じんわりと涙をさそう良い映画だと思った。
物語は、太平洋戦争期の時代を舞台に、天才飛行機設計士堀越二郎の飛行機にかける情熱と、彼とヒロイン菜穂子との純愛を基軸に進んでいく。
始めは、二郎少年の寝てもさめても止まない飛行機への憧れから、また正義感とやさしさ溢れる彼の人となりを描いており、そこから大学時代、ヒロインとの出会いを通しつつ、飛行機製造会社へと入社するまで淡々と進んでいく。
美しい飛行機を作りたいという二郎の情熱は、なんというかアーチストが芸術にかける情熱のように感じていた私だが、二郎が、喀血した菜穂子のもとへと駆けつける列車の中で、大粒の涙を流しながらも設計を続ける姿をみて、違和感を感じ始めた。どうやら、これはそういうアーチスティックなものではない、仕事に対する義務感?責任感?いや、違う気がする、いったいこれは何??と。。
そして私のつまらない疑問はさておいて、物語は二郎と菜穂子の純愛模様が展開されていく。
結核を患う菜穂子。当時の結核と言えば、不治の病に近い大病。
菜穂子の看病をしないで仕事に没頭する二郎の姿に非難の声もあったけど、僅かな時を寄り添い、愛を交わし、仕事中も菜穂子の手を握る二郎の姿にはとても愛情が感じられたし、2人を見守る黒川夫妻にも温かさが出てて、涙がこぼれてしまった。
また、死期が近づき、二郎の元を去った菜穂子に、好きな人に1番綺麗な姿をみてほしかったのね、と言う黒川夫人の言葉にも、
菜穂子のいじらしい女心が表されており、ここでも泣いてしまった。(私のうろ覚えだけど、結核患者は、死に際はひどくやつれてしまうらしい。)
先ほどの疑問だが、物語の最後に謎が解ける。二郎が心血そそいだ飛行機が完成したとき、君は生きねば、と言った伯爵の言葉、菜穂子の、あなたは生きて、というセリフから理解した。
二郎にとって、飛行機をつくることは彼の生そのものなんだ、と。すべてを賭して没頭した飛行機が彼の生きる証なんだ、と。自分は、人生を全うした、生き抜いた、と言えるだけ、とことん何かをやり通すことができるのだろうか…と考えさせられ、そこでも、観客に一石を投じるいい映画だったと思う。
以上が私なりの解釈だ。きっと、人それぞれの見所があると思うが、なんにせよ、オススメの一作だ。
スタジオジブリの宮崎駿監督作品風立ちぬ。その前評判は、女子どもが観るもんじゃない、とか、どこだかの団体がタバコの描写にけちつけたりと、色々聞き及んではいたのだけれど、個人的にはとても胸を撃たれる内容で、じんわりと涙をさそう良い映画だと思った。
物語は、太平洋戦争期の時代を舞台に、天才飛行機設計士堀越二郎の飛行機にかける情熱と、彼とヒロイン菜穂子との純愛を基軸に進んでいく。
始めは、二郎少年の寝てもさめても止まない飛行機への憧れから、また正義感とやさしさ溢れる彼の人となりを描いており、そこから大学時代、ヒロインとの出会いを通しつつ、飛行機製造会社へと入社するまで淡々と進んでいく。
美しい飛行機を作りたいという二郎の情熱は、なんというかアーチストが芸術にかける情熱のように感じていた私だが、二郎が、喀血した菜穂子のもとへと駆けつける列車の中で、大粒の涙を流しながらも設計を続ける姿をみて、違和感を感じ始めた。どうやら、これはそういうアーチスティックなものではない、仕事に対する義務感?責任感?いや、違う気がする、いったいこれは何??と。。
そして私のつまらない疑問はさておいて、物語は二郎と菜穂子の純愛模様が展開されていく。
結核を患う菜穂子。当時の結核と言えば、不治の病に近い大病。
菜穂子の看病をしないで仕事に没頭する二郎の姿に非難の声もあったけど、僅かな時を寄り添い、愛を交わし、仕事中も菜穂子の手を握る二郎の姿にはとても愛情が感じられたし、2人を見守る黒川夫妻にも温かさが出てて、涙がこぼれてしまった。
また、死期が近づき、二郎の元を去った菜穂子に、好きな人に1番綺麗な姿をみてほしかったのね、と言う黒川夫人の言葉にも、
菜穂子のいじらしい女心が表されており、ここでも泣いてしまった。(私のうろ覚えだけど、結核患者は、死に際はひどくやつれてしまうらしい。)
先ほどの疑問だが、物語の最後に謎が解ける。二郎が心血そそいだ飛行機が完成したとき、君は生きねば、と言った伯爵の言葉、菜穂子の、あなたは生きて、というセリフから理解した。
二郎にとって、飛行機をつくることは彼の生そのものなんだ、と。すべてを賭して没頭した飛行機が彼の生きる証なんだ、と。自分は、人生を全うした、生き抜いた、と言えるだけ、とことん何かをやり通すことができるのだろうか…と考えさせられ、そこでも、観客に一石を投じるいい映画だったと思う。
以上が私なりの解釈だ。きっと、人それぞれの見所があると思うが、なんにせよ、オススメの一作だ。
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